ウルセラは静脈麻酔or全身麻酔?麻酔なしでも可能?徹底解説します
仕事:フリーライター(元美容外科・皮膚科看護師兼カウンセラー)
住所:都内在住
某大手美容クリニックに10年間勤務経験のある看護師兼カウンセラー。今は長年の美容クリニック勤務経験を活かし美容ライターとしてフリーランスに転職。
プライベートでの整形・プチ整形・美容施術の経験回数は合計300回以上。海外も含めて5つの美容クリニックで最高ランクの会員に。
趣味は韓国へ美容旅行、ジムで身体づくり、料理。仕事をはじめ、プライベートで受けた整形や美容施術の経験を踏まえて「キレイになりたい」女性の役に立つ記事を書いています。
たるみ治療やフェイスリフトに優れた効果を発揮するウルセラ。
ダウンタイムが不要で気軽に受けることができる美容整形として人気を集めていますが、ウルセラ治療の痛みはどの程度あるのでしょうか?また、麻酔なしで治療を受けることも可能なのでしょうか?
結論から言うと、ウルセラは麻酔なしでも受けることができます。
もちろん痛みが心配な場合は麻酔ありでの治療を選択することも可能です。麻酔の方法は表面麻酔や笑気麻酔が一般的で、静脈麻酔を選択することができる場合もあります。
麻酔方法の選択は治療を受ける美容外科・クリニックの方針を含め、ウルセラを受ける部位や皮膚の状態、痛みへの不安などを総合的に判断して行うことができます。
ウルセラを麻酔なしで受ける、もしくはどのような麻酔を使ってウルセラを受けるかということについては治療を受ける美容外科・クリニックでカウンセリング時などにしっかりと相談するようにしましょう。
ここでは麻酔なしのウルセラと、笑気ガスを利用した麻酔ありのウルセラのどちらも体験した私が、実際の体験談や感想を含めてウルセラ治療の痛みと麻酔について詳しく解説していきたいと思います。
目次
ウルセラでの麻酔の必要性について
ウルセラに必要は麻酔は?麻酔なしでもできる?
『ウルセラリフト』『ウルセラ3D』などの名称でも知られる人気のたるみ治療機器のウルセラですが、痛みについて気になるという人も多いはず。
ネット情報などでは「ウルセラは痛くない」などというものもありますが、実際にはある程度痛みを感じるものだとされています。
ウルセラはHIFU(ハイフ)と呼ばれる高密度の超音波を照射することで皮膚の深い部分にあるSMAS層の筋膜を収縮させる効果がある美容医療機器です。または照射方法や深さを変えて真皮層などにアプローチすることで、肌のハリや弾力を引き出す効果もあるとされ、ほうれい線やしわ改善効果にも期待が寄せられています。
皮膚内部に熱エネルギーを与えることから、皮膚表面への痛みやダメージはほとんどないとされています。そのため、ウルセラは施術直後からメイクをしたりシャワーを浴びたり日常生活を送ることができるため、忙しい人にも人気の美容整形術となっているのです。
照射部位やショット数によっては我慢できる程度の軽い痛みで済む場合もあり、その場合は麻酔なしでウルセラを行うこともあります。しかし、強いパワーでSMAS層にエネルギー照射を行うことから照射対象となる部分では痛みや熱さなど刺激を感じることも少なくありません。SMAS層にある筋膜を熱の力で収縮させることを考えれば、相応の痛みがあるのも想像できると思います。
そのため、その痛みを和らげるために皮膚を冷却したり、麻酔クリームなどの表面麻酔、笑気麻酔、静脈麻酔などが用いられています。麻酔なしでウルセラの痛みを軽減するためには、照射パワーを低くするかショット数を少なくするしかありませんが、そうすることで肝心のリフトアップ効果も弱まってしまうと考えられています。
ウルセラの効果を最大限出すために最大出力で照射を行ったり、『ウルセラ4D』『ウルセラダブル』といった重ね打ちのメニューを扱っている美容外科・クリニックもあります。それらの美容外科・クリニックでは基本的に表面麻酔ではなく、笑気麻酔や静脈麻酔を推奨しており麻酔科の専門医が担当することもあります。
ウルセラ治療における麻酔の種類とその特徴
全身麻酔
全身麻酔とは基本的に大きな外科手術の際などに用いられる麻酔方法で、完全に意識や感覚のない状態で治療を受けるものになります。気道にチューブを挿入し人工呼吸器をつなげて行うもので、全身麻酔には一定のリスクが伴い最悪の場合はそのまま意識が戻らないこともあるとされています。
また、ウルセラでは神経や血管のあるSMAS層へのアプローチを行うため、完全に意識がない状態で治療を行うと神経障害を起こすリスクが高まるとも考えられています。
また、全身麻酔の場合は施術後しばらく麻酔が効いている状態のため、本来ウルセラには必要ないダウンタイムが発生してしまいます。
ただし、美容外科・クリニックの中には気道にチューブを入れるタイプではなく持続静脈注射による全身麻酔を行っているところもあるようです。人工呼吸器を利用する全身麻酔に比べるとリスクは低下しダウンタイムも少ないようですが、専門的な知識や技術が必要とされるため全ての美容外科・クリニックで行ってくれるわけではありません。
全身麻酔を用いたウルセラはあまり行われていないと思いますが、希望する場合は全身麻酔でのウルセラ治療の実績がある医師による施術を受けられるようにしっかりと調べ、確認するようにしましょう。
局所麻酔
局所麻酔は極細針の注射によって部分的に麻酔薬を注入して感覚を麻痺させる方法で、主に抜歯など歯科治療や小さな傷の治療などで用いられます。
麻酔薬を注入することで神経の伝達が遮断され、それによって痛みを感じなくなるという麻酔です。意識ははっきりとしており、施術部位に違和感を感じることはあるようですが、痛みや刺激としての感覚はなくなります。
ウルセラは施術範囲が顔であることや、広範囲に照射を行うこともあることなどから局所麻酔はあまり用いられないようですが、特に痛みを感じやすい部位などに特定する場合は局所麻酔で対応してくれる美容外科・クリニックもあるようです。
静脈麻酔(点滴麻酔)
ウルセラで一般的に使われることの多い麻酔方法の中で、最も効果が強いのがこの静脈麻酔(点滴麻酔)だと思います。
ウルセラには照射出力が4段階あり、出力を強くした方がよりたるみやしわの改善効果も高まると考えられています。出力を最大限にしてもやけどのリスクなどはありませんが、痛みは強くなってしまうのが現状です。そのため、強い出力でウルセラ治療を行う場合やショット数が多い場合などには静脈麻酔(点滴麻酔)を用いて痛みを感じないようにしています。
静脈麻酔は腕の静脈に点滴で鎮痛薬などの麻酔薬を入れるというもので、自力呼吸は保ちながらも意識がなくなり痛みや刺激などの感覚もなくなる麻酔です。感覚的には深い眠りについているようなもので、寝ている間にウルセラの治療が完了。
特に全顔へのウルセラやあご~首元など広い範囲へのウルセラ照射を行う場合などにおすすめされる麻酔方法となっています。
広範囲へのウルセラを希望していても静脈麻酔(点滴麻酔)は受けたくないという場合は、1回ごとの照射範囲を絞って複数回に分けて治療を行うようすすめられることもあるようです。
全身麻酔ほどではありませんが、静脈麻酔(点滴麻酔)でも全くリスクがないというわけではありませんし、麻酔に関する知識や技術も必要とされます。全身麻酔と同様に静脈麻酔(点滴麻酔)によるウルセラ治療の実績などについてしっかりと確認しておくようにしましょう。
笑気麻酔
ウルセラ治療で比較的多く利用され麻酔方法が医療用ガスを用いた笑気麻酔です。別名『リラックス麻酔』などと呼ばれるもので、ガスを吸入するとお酒に酔ったような感覚になり鎮痛作用や緊張をほぐす効果があるとされています。
笑気ガスは医療用の麻酔ガスの中でも最も安全性が高いと言われており、鼻からのガス吸入後数分で効果があらわれますが吸入をやめればすぐに元の状態に戻る麻酔方法です。意識も保たれておりガスはすぐに体外に排出されることから体への負担やリスクが少なく、ウルセラなどの美容整形はもちろんさまざまな医療行為において利用されています。
ウルセラ治療の途中で激痛を感じるなど、麻酔なしや表面麻酔では我慢できない場合などは施術中でも笑気麻酔での対応を行ってくれる美容外科・クリニックもあるので、痛みへの不安があるときなどは事前に相談して準備しておいてもらうといいでしょう。
実際、私も笑気麻酔を使ってウルセラ治療を受けましたが麻酔なしのときに比べて本当に痛みを感じず、我慢することなく治療を終えられたのでとてもよかったです。治療後にぼーっとするようなこともほとんどなく、少し休んですぐに帰宅し、その後も日常生活に支障はありませんでした。
麻酔なしでウルセラを受けたときはやはり多少痛みを感じていましたが、笑気麻酔を利用するならば次回ウルセラを受ける場合も緊張せずに臨むことができそうです。
表面麻酔(麻酔クリーム・麻酔テープ)
ウルセラ治療で用いられる麻酔の中で最も手軽で多く利用されているのが麻酔クリームや麻酔テープによる表面麻酔です。ウルセラ照射を行う患部の皮膚表面に痛みを緩和する効果のあるクリームを塗布またはテープを貼ります。
ウルセラは皮膚表面への熱エネルギーの照射ではないため、表面麻酔では効果がないとする評判や意見もありますが、麻酔なしに比べるとやはり皮膚の感覚が麻痺していることから痛みや刺激を感じにくくなるようです。
特に照射範囲が狭くショット数が少ない場合や、ウルセラでも浅い層への照射を行う場合などには表面麻酔で十分痛み軽減効果があると言われています。
また、施術による皮膚表面の炎症を抑えるということからもウルセラでの表面麻酔は必要だと考えられています。
ちなみにウルセラ治療では麻酔クリームや麻酔テープによる表面麻酔は、施術にセットで含まれていることが多く、ほとんどの美容外科・クリニックではウルセラの施術費用内で対応してくれるようです。
ウルセラ治療の麻酔に関する日本と韓国の違い
ウルセラは元々アメリカで開発された美容医療機器で、日本はもちろん韓国やヨーロッパなど世界中に広まっている人気の美容整形術となっています。
そんな中で日本では国内の美容外科・クリニックだけでなく、韓国でのウルセラ治療を検討している人も少なくありません。韓国は美容大国と言われているように美容整形が非常に盛んで美容外科・クリニックも多数存在します。
ウルセラと同じ原理を用いたFDA未承認の韓国製のHIFU機器を導入しているところも多いとされています。『ダブロ』『ウルトラフォーマー』などのウルセラ模造品と言われる機器は、ウルセラに比べて照射パワーや正確性がやや劣るため十分な効果を感じることができない場合もあるとされています。
また、「韓国では麻酔なしでたるみ治療ができる」などといった口コミを見ることもありますが、その多くはウルセラではなく前述した『ダブロ』など正規のウルセラではない機器でのたるみ治療のことのようです。
ウルセラに比べて照射エネルギーが低いため、ウルセラに比べると痛みも少ないと言われています。看護師など医師以外でも扱うことができるため、費用が安く手軽に受けられるというメリットはありますが、治療の効果を考えて選ぶようにしましょう。
ウルセラ治療の痛みやリスクについて
照射方法・深さによって痛みは異なる
ウルセラはHIFU(ハイフ)を皮膚に照射することで筋膜や真皮層に刺激を与えてたるみやしわを改善することができるとされています。
ウルセラ機器ではHIFU(ハイフ)の照射方法としてトランスデューサーを替えることで、4.5mm・3mm・1.5mmと深さを変えることができます。浅い層への照射の部位が深くなるほど出力パワーが強くなり、チクチクとした痛みを感じるようになります。4.5mmの深さにあるSMAS層の筋膜に正確に当たると痛みが強くなるとも言われています。
また、SMAS層にある神経に照射が触れてしまうとしびれなどを感じることもあり、しばらく続いてしまうこともあります。
ただし、浅い層だからといって痛みが軽いとは限らず、細かい照射でショット数が多くなる傾向にあるため痛みや刺激を感じやすい人もいます。
特に痛みを感じやすい部位もある
ウルセラによる痛みは照射の深さだけなく、施術を行う部位によっても異なります。特に痛みを感じやすいのが皮膚から骨までの間隔が短い額やあごなどだと言われています。ウルセラ照射によって骨に響いて電気性のしびれるような痛みを感じることも。また、目尻などでも同様の痛みが出ることがあります。
施術部位による痛みはほんの少し照射位置がずれるだけで異なるものなので、実際に治療を受ける際医師に確認して、必要に応じて麻酔などでの対応をお願いするようにしてください。
ウルセラの痛みや麻酔に関するまとめ
人気のたるみ治療であるウルセラは手軽に受けることができる上、高い効果が期待されています。治療による傷跡や内出血などが残らずダウンタイムは不要ですが、治療中は超音波照射による痛みや刺激を感じることがあるということを覚えておきましょう。
ウルセラによる痛みの強さは施術部位や照射の深さ・出力などによって異なるため、それぞれに適した麻酔を選択してリラックスして治療に臨んで欲しいと思います。麻酔なしでウルセラ治療を受けることも可能ですが、リスクの少ない麻酔方法などもあるので心配な場合は美容外科・クリニックで医師や看護師に相談してみることをおすすめします。
ちなみに、術後についてはこちらの記事に詳しく掲載していますのでぜひご覧ください。
⇒ ウルセラの術後の状態を徹底解説します!施術直後の注意点も
仕事:フリーライター(元美容外科・皮膚科看護師兼カウンセラー)
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